受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 鷗友学園女子中学校

かけがえのない時間をありがとう

K.Tさん お子さんの名前 Mさん

 2月1日の第1回受験後に配布された問題用紙を見た瞬間「これは…」と嫌な予感。受験会場から出てきた娘には持ち前の明るさがなく「厳しいな」というのが直後の率直な感想でした。それでも2月2日の発表時間に僅かな望みで震える手で合格サイトをクリックしましたが、やはり娘の受験番号はありませんでした。
 2日午前の受験を終えて出てくる娘に何と伝えてよいか頭の整理がつかないまま合流場所で娘を待ちました。校舎を出てくるやいなや足早に人混みから離れる娘を急いで追いかけると娘は私の方を振り返り「ダメだった?」と聞きました。胸がきゅっと詰まる思いで「うん」と答えると娘は必死に涙を堪えながらボソッ、ボソッと「もう受験は嫌だ」「終わりにしたい」と繰り返しました。「理科、嫌いなところが出ちゃったもんね。明日は同じ問題は出ないから頑張ってみよう」と励ましてはみたものの、残念ながら私の言葉は全く娘の心には届いてはいないようでした。
 もうSAPIXの先生に助けてもらうしかないと、帰宅後真っ先に電話をかけ娘と話をしていただきました。話は30分位続いたでしょうか、電話の先から時々漏れてくる先生方の言葉と娘の受け応えから、翌日の第2回受験に立ち向かおうと徐々に娘の気持ちが変化していることを感じ、思わず安堵の溜め息が漏れました。各教科の先生が助言のリレーをしてくださったお陰で、翌日までの限られた時間で何をすべきか明確になり、娘は気持ちをしっかり立て直すことができたのだと思います。
 そして迎えた第2回受験。励ましてくださった先生方からいただいた「激励のことば」をリュックに入れて試験会場に入りました。受験を終えた後の娘は第1回受験では見ることができなかったすがすがしい顔で「できることは全部やってきた」と報告してくれました。
 翌日、第2回受験の合格を報告すると「おめでとうございます! 涙が出ます!!」「おぉーーー!」と電話の向こうで喜んでくださっている先生方の様子が伝わってきました。娘がすっかり普段のノリに戻り、楽しそうに話をしている姿を見て、こんな先生方に見守っていただけて娘は、SAPIXで良い時間を過ごすことができたのだなと心から思いました。
 長女も合わせて6年間の中学受験生活。思い起こせば私は「良いことなんて何もない」と頭でわかっていながらテストの結果に一喜一憂し、ネガティブな言葉を発し、心配を感情的な態度で表しては「こんなことではいけない」と反省を繰り返してきました。それでも何度も何度もつまずき、迷いながらも目標に向かって娘たちに伴走できたことは私にとってのかけがえのない大切な時間でした。長女がくれた「ママ6年間お疲れ様」、次女がくれた「合格できて本当に嬉しい!」の言葉は一生の宝物です。
 最後に、どんな話にも親身になって耳を傾け、私たち親子を助けてくださったSAPIXの先生方、本当にどうもありがとうございました。

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