受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 渋谷教育学園渋谷中学校

中学受験を振り返って ~息子よ、ありがとう!

Y.Sさん お子さんの名前 Hさん

 2月6日に渋渋のHPで、受験番号を確認して受験は終了しました。息子の中学受験は悪戦苦闘でした。全勝や第一志望合格という華々しいものではなく、途中、不合格が続き、精神的/体力的に追い込まれながらも5日まで受け続けて、何とか最後に素敵なご縁をいただきました。全員が第一志望に合格するわけではない中で、こんな物語もあるということをお伝えできればと思い投稿いたしました。
 入室したのは2年生の秋。真ん中だった順位も4年生までは着実に上がっていきました。しかし5年生で壁にぶつかりました。ミニバスのチームに所属していて、練習がハードになるのと、サピックスの授業の質・量が上がるのとが同じタイミングで、疲れやストレスから朝起きられなくなりました。朝の勉強ができず、夜は頑張るけれど疲れから集中できず、さらに朝も起きられなくなる悪循環に陥り、成績は一気に下がりました。今思えば起立性調節障害の可能性もあり、すぐに手を打てば良かったのですが、成績が下がる焦りから、無理を強いてしまい、受験本番にも影響を与えたことを反省しています。
 6年生で、成績下降は底打ちしたものの不安定な状況が続きました。夏にミニバスチームを休部して勉強に集中しましたが、なかなか結果には結び付きませんでした。この時期から過去問への取り組みを始めましたが、5年時の勉強不足で基礎が不十分だったため、平常授業等の見直しを怠ることなく基礎固めにも力点を置きました。
 1月からの受験、スタートでつまずきました。得意の算数が足を引っ張り精神的なダメージも大きかったです。次の安全校は無事合格しましたが、志望校では、これまた算数で大きなミスをして不合格となりました。そして第一志望の2月1日、そして2日の学校も不合格。3日の学校の受験(後日不合格)後、これ以上苦しい思いをしてほしくない親としては、受験終了を提案しましたが、本人は「まだ受ける」と強い意志を示したので、5日の渋渋を受験しました。過去問対策はできておらず、正直難しいと思っていたのですが、ありがたいことにご縁をいただきました。
 私が学んだのは大きく三つ。一つ目は健康管理。健康こそが何より優先すべきで、健康を損なうと何もうまくいきません。二つ目は諦めない心。本人が諦めることなく挑み続けた結果が、最後の素敵なご縁につながりました。最後は基礎の重要性。過去問対策不十分でも合格できたのは、基礎固めの効果だと強く感じています。基礎があっての応用で、基礎が固いからこそ幅が広がります。
 そして、中学受験を通じて一番の宝物は息子の成長です。努力しても報われるとは限らない世界で、色々我慢しながら向き合い続け、最後まで諦めることなく挑み続けた息子の成長を誇りに思っています。
 これから受験を迎えられるご家庭の皆さま、これからが大変だと思いますが、本投稿が少しでも皆さまの参考になれば幸いです。

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