受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 筑波大学附属駒場中学校

一日一日を積み重ねて

A.Aさん お子さんの名前 Aさん

 中学受験をするか否か? 両親とも地方公立育ちの我が家では、ここからスタートでした。意外にも、夫はやってみたらいいという意見でした。中学受験をするならサピックスと決めていたので、次は子供への説得です。なかなか入塾試験を受ける事に対して首を縦に振りませんでしたが、ある日「友達も受けるから受けるよ!」とあっけらかんと宣言し、新4年の2月から、我が家の中学受験はスタートしました。
 6年生の前期までは、とにかくサピックス教材の復習を徹底しました。サピックス以外は手をつけていません。
 6年生後期になり、SS特訓と過去問演習が始まると、いよいよ時間が足らなくなり、これまで重きをおいていた平常授業にどう向き合うか、とても悩みました。教科ごとに先生に相談し、取捨選択の判断材料にしました。9月には、受験校の大枠を決めていたので、過去問スケジュールも受験校に合わせて一括作成し、計画的に実施しました。膨大な課題も、一度書き出して日割りにしてスケジュールを立てると、一日にやるべき量が見えて、余計な不安は解消されました。立てたスケジュールがやりきれない時は量を見直し、取捨選択に悩んだら、サピックスの先生に相談。このスタイルが我が家では一番効率的でした。そして、決められた課題が終了したら、あとは自由時間。時間が余っても、課題を増やさない事は意識していました。6年生後期は課題に追われていましたが、寝る前少しの時間を好きな事に使わせました。
 一番苦労したのは、ケアレスミス対策です。120︱20=80こんなことは、日常茶飯事でした。ケアレスミスの原因は、多岐にわたりますので、どの要因でミスをしたのか、毎回口頭で分析をさせました。一番多かったケアレスミスは今思えば先生のご指摘の通り、スピードの出しすぎでした。子供としては解法が分かり、乗りに乗って解いた問題が間違っているので、悔しい思いをたくさんしたと思います。スピードをコントロールするため、設問に線を引いて、落ち着いてから解くんだと何度も何度も、入試直前まで伝えました。やらなきゃいけないと分かっていても、設問に線を引けるときもあれば、引けない時も多かったです。
 冷静な息子と感情的な母親。大らかな父親と元気な弟。そして、経験豊富なサピックスの先生と愉快な仲間。全員の力で、何とか志望校合格となりました。勉強に近道はなく、ただひたすらに出来ないことと向き合い、出来るようにしていく。これだけですが、自分の感情すらコントロール出来ない私が、子供にとやかくは言えないなと思いながら、またそのことを正直に子供に伝えながら、皆で歩んだ3年間でした。親としての至らなさを痛感した時期でもありましたが、子供の成長を隣で見ることが出来た幸せな時間でもありました。結果が全てではなく、その過程の積み重ねに意味があると、私は今でも思っています。ご指導ありがとうございました。

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