受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 灘中学校

3人の子どもの中学受験を終えて

T.Sさん お子さんの名前 Kさん

【はじめに】
 この体験記を4月の授業中に配られて、家に帰って親に渡してちょっと読んでみる。書いている人はだいたい第一志望他複数合格もらって、親に書いてみろと言われた人。そうでない人は書かない。受験直前の空気感なんて今言われてもわからないし、どうせならもっと4、5年生の親にもわかること書いてよ。と思っていましたので、少し書かせていただきます。
 1人目の女子は算数・理科が苦手でした。2人目の男子は国語と立体図形が苦手でした。3人目の男子は国語と社会が苦手でした。1人目も2人目も苦手科目はそのままに、塾の課題をこなすだけで精一杯で受験に突入してしまいましたので、偏差値50以下の学校に入学しました。3人目は夏休み終了まで8割の時間を算数に費やしました。そのため夏期講習後のテストは成績が悪かったですが、その後に理科と社会を重点的に勉強して伸びました。暗記科目は本当に忘れますし、社会は時事問題も大事なので直前にがんばりました。
【算数】
 受験1年前の冬休みに立体図形と速さを終わらせました。この分野は難しい上に時間がかかるので、6年生の後半にじっくりやる時間はないけれど合否を分けるくらい差がつくことがあります。立体は低学年のうちに、ブロックやレゴ、ルービックキューブ、折り紙をやっておいたのがよかったです。やらせるのではなく、一緒にやるか部屋にバラバラにおいて自発的にさわらせる。聖光学院のサイトに各教科の合格者平均と受験者平均が記載されていますが、算数は20点差、他は5〜10点差です。算数を塾のスケジュールよりも早めに全範囲網羅できれば後半で算数以外に有意義に時間を使えました。
【国語】
 小説をたくさん読めば力がつくかは疑問です。男子は心情変化の把握が遅いので難しい小説を読んでも意味がわからないまま。ですが直前の集中講義で伸びると思います。語彙は小説しか出ない難関校でも大事だと思います。12月に国語のAテキストを6年の最初から35冊全部サラッと網羅しました。また直前に配布される語彙のプリントがよかったです。
【最後に】
 親が教えて良い結果になることはあまりないと思います。私自身、SAPIX前身の塾出身で御三家卒ですが、中学受験経験者の親は得てして教えたがります。特に社会の知識でマウントを取りたくなります。仕事で疲れて帰って子どもの勉強をみても、イライラをぶつけられてお子さんがかわいそうなことが多いです。親はだいたい35〜45歳、職場で指導的立場にあり、同じノリで子供に教えたがります。5年生になったら親ができることは、仕事を早く終えてお子さんの横で新聞を読んだりして黙って寄り添うのみ。そして学校の宿題を優先させること、期日管理をすること、SAPIXの算数の膨大なプリントを取捨選択することです。途中のクラス分けや入試結果がどうであれ、受け入れるのみだと3人の子どもから教わりました。

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