受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2024年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 慶應義塾普通部

「合格に奇策も逆転もなし」と肝に銘じて

K.Tさん お子さんの名前 Yさん

 長女次女の中学受験を経て、今回、長男の受験では、慶應義塾普通部、慶應義塾湘南藤沢中等部、慶應義塾中等部と挑み、望外の慶應3連勝で終えることができました。
 本人熱烈志望の普通部を選び、SFCと中等部は一次合格迄とし二次試験は辞退させて頂きました。
 勝因は、①算数が好きで得意だった。②SAPIXのシステムが秀逸だった。③4年間日々コツコツ勉強出来た。④最後の1年は他塾の模試などにも臨んだ。⑤本人の志望校が、最初から不動だった。⑥親が丸くなり怒ることが減った。⑦スマホやゲーム機を持たせなかった、などです。
 SAPIXの醍醐味は、確立されたシステマティックなカリキュラムにあると思います。
 この仕組みにより、①子供の学習習慣の獲得と、②学力の蓄積が促されることで、どんな問題にも対応できる、いわゆる地頭の強化に繋がります。そして、その強固な土台の上に、6年生夏休み以降の志望校対策により、仕上げにかかるという塩梅です。
 逆にいうと、慌てて6年生からエンジンをかけても、逆転や奇策が通じないカリキュラムだと感じます。最後の追い込みで合格とか、大逆転でチャレンジ校に合格など、あるとは思いますが、あくまで例外だと肝に銘じていました。
 普段から上位クラスや合格可能性80%を獲得する子供たちの多くが、順当に志望校に合格しているはずであり、でなければ、何のための判定や偏差値なのかということにもなります。実際、データ集が示すように、SAPIXの模試判定数値の確度はかなり正確です。このため、学校別サピックスオープンなどで、良い結果が出た時には、親子で素直に喜び、逆に合格率40%などの時には、かなり危機感をもって息子にも接し対策を講じました。
 なお、直前期は、今までの超過密な数か月と違って、受験日や学校出席有無などにより、エアポケットのように、ぽっかりと空く日時があります。緊張感が途切れたり、日々のリズムが崩れないように、意識して対処しました。
 長い受験期ではコツコツ日々勉強をするのが一番。「今日ぐらいは息抜きもいいか」は禁物です。親こそ試されていると思います。一日でもサボれば追いつくのは容易ではありません
 
 実は、ゲーム機は3年生の時に買い与えたのですが、血走った目で夢中になる姿をみて、厳禁を決意し、フリマで即時売却しました。その後本人もよく我慢したと思いますが、念願の同じゲーム機を入試後の今は楽しんでいます。息抜きやオンオフの切り替えは勿論必要ですが、それがスマホやゲームである必要はなく、外で遊ぶレゴで遊ぶなどできるかと思います。
 慶應3校の願書類は、あれこれとアピールするのではなく、各々の学校の特徴を踏まえ、読み手の立場にたって、分かりやすくお伝えすることを心掛けました。面接や体育実技は、SAPIXの面接模試や頂いた冊子などを親子で活用しました。
 皆様のご健闘と志望校への合格をお祈りしております。

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