受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学三島中学校

2024年7月16日(火)

日本大学との連携教育を推進し、社会でリーダーシップを発揮できる人材を育成

 日本大学三島高等学校は、日本大学の正付属校として現在の日本大学国際関係学部のキャンパス内に1957年に創設されました。中学校が開校し、併設型の中高一貫校となったのは2003年です。日本大学の理念「自主創造」の下、「自由と規律」を重んじた教育を実践し、「国際社会において指導的立場で活躍できる人材」の育成をめざしています。

 この日のオンライン説明会の冒頭、あいさつに立った教頭の小川高明先生は、同校の三つの特長を紹介しました。一つ目は「大学との連携」です。中学・高校と、日本大学の国際関係学部が同じ敷地内に集う同校では、大学の教員による授業なども行われているほか、大学生が学習・行事のサポートをしてくれるそうです。二つ目としては、英語・数学・国語の3教科で導入されている「先取り教育」「早期の受験対策」「少人数制授業」の実施が挙げられました。英語・数学は中高一貫校用の教材を使って学習を進める、国語は中2から本格的に古文・漢文に取り組むなど、中学の段階から高校の内容を学んでいます。中学校は1学年に約25名のクラスが二つだけですが、英語と数学はその少人数のクラスをさらに2分割して授業を行い、きめ細かい指導で理解を深めています。三つ目は「豊富な学校行事」です。生徒たちで競技を決めて運営する秋桜祭(体育祭)は、大いに盛り上がる行事の一つとなっています。また、中1は地元の伊豆の海での臨海学校、中2は飛驒高山での林間学校を経験し、中3では、イギリスとフランスへの修学旅行を予定しています。事前学習として英語づけの1泊2日を過ごすイングリッシュキャンプを行い、世界へと視野を広げます。小川先生は「生徒たちは多彩な行事を通して、先輩や後輩たちとの縦のつながりを得ます。それとともに、仲間と協力して何かを成し遂げる喜びを経験し、成長していきます」と語りました。

 高校では1学年の生徒数が500~570名となり、学習と部活動を両立しながら内部推薦を活用して日本大学への進学をめざす「総合進学コース」、スポーツに特化した「アスリートコース」、国公立大学や難関私立大学をめざす「アカデミックコース」、オーストラリアに1年間留学する「グローバル留学コース」の4コースに分かれます。中高一貫生は原則としてアカデミックコースに進みますが、総合進学コースやグローバル留学コースを選択することも可能です。高2に進級する際にも、総合進学コースへの変更ができるそうです。

 次に、同校の教育の柱である「21世紀型の学び」と「教科の学び」についても説明がありました。ICTを活用した「21世紀型の学び」に関して、小川先生は「本校では、生徒全員が9年前からタブレット端末を持ち、日々の学習に取り組んできたため、感染症の流行時にも素早く対応できました」と強調します。さらに「教科の学び」については、週37コマの授業を確保しています。月・火・水曜は7時限まで授業があります。木・金曜は7時限を補習や復習にあてる「スタディーアワー」として、基礎学力の強化と定着を図っているそうです。土曜には、1・2時限は普通教科の授業を行い、3・4時限は総合的な学習としています。英語は、ネイティブスピーカーの教員が2名常駐しているため、生きた英語を学べるのも特長です。「聞く・話す」ことを重視し、楽しみながら英語力を身につけさせる方針です。その成果として、例年、中3終了時点で約半数の生徒が英検®準2級以上を取得しています。

 2025年度は、総合選抜型(第1期・第2期)と学力選抜型を合わせて計3回の入試が実施されます。2科・4科選択制の学力選抜型は、三島・小田原・藤沢・東京の4会場で行われ、東京都や神奈川県在住の受験者も増加しています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 JR「三島」駅から徒歩15分の立地で、神奈川県から通う生徒もいます。学校行事やクラブでは中学生と高校生が一緒に活動することが多く、幅広い年代と触れ合う機会があります

www.mishima.hs.nihon-u.ac.jp/jhs/ 別ウィンドウが開きます。

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