受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

江戸川学園取手中学校

2024年6月27日(木)

「心豊かなリーダーの育成」を教育理念に、将来、国際社会に貢献できる人材を育成

 1978年に高校が、1987年に中学が創立された江戸川学園取手中・高等学校は、「心力・学力・体力」の三位一体の教育を実践している、茨城県有数の進学校です。2014年には小学校も開校し、茨城県初の小中高12か年一貫教育校となりました。

 この日の説明会の冒頭、上映された動画では、毎年秋に行われる紫峰祭(文化祭)での在校生の様子のほか、大英博物館やケンブリッジ大学を訪れる3月のイギリス・フランスアカデミック・ツアーの様子も紹介されました。続いて登壇した中等部副校長の岡室秀幸先生は、「生徒の夢は学校の目標」という教育目標、「心豊かなリーダーの育成」という教育理念、「規律ある進学校」という教育方針に触れ、「本校が考えるリーダーシップとは、自分で自分を導くことを意味しています。リーダーになるためには、やはり自身をきちんと律することができなければならないという考えです。そして、規律は『思いやり』ということばで生徒たちに伝えています」と述べました。

 次に、進路指導部部長の熊代淳先生が教育内容について説明しました。学習指導では、学校の授業だけで大学受験に対応できるよう、綿密に組まれたシラバスに基づいた授業が展開されます。第1タームとなる中1・2では基礎をしっかりと固めるためにきめ細かく指導し、朝学習や小テストなどを通して、生徒自身で「自立した学習習慣」を身につけるよう促します。熊代先生は「大学受験を考えると、6年間で最も重要なのは中1・2です。ここでどこまでしっかりやれるかで勝負は決まります。もちろん高2・3では志望大学ごとの対策が不可欠ですが、中1・2のうちに、いかに自発的に学ぶ姿勢を養えるかが大切です」と強調しました。第2タームの中3・高1では、探究活動などさまざまな経験を通して社会に目を向け、将来のビジョンを持たせます。そして、最終段階となる高2・3では、探究活動や校内での講演会などを通して見つけた目標の実現に向け、先生方が手厚いサポートを行います。海外大学への進学を希望する生徒は、アメリカを中心に約100校に及ぶ協定大学への推薦制度「えどとりフェローシップ」も利用できます。

 中学では2016年から「東大ジュニア」「医科ジュニア」「難関大ジュニア」の3コース制をとっています。所属するコースについては、中学入試での出願時に選択します。入学後のコース変更は、成績など一定の条件が満たされた場合に限り認められます。中学のクラスは付属小学校からの一貫生を交えて編成され、高2からは高校からの入学生と同じカリキュラムで学びます。最後に熊代先生は、「中高6年間は、大学進学のための通過点ではありません。お子さんが18歳で成人になるに当たって、しっかりと自分の力で幸せがつかみ取れるように自立させることが何よりも大切です。保護者の皆さんが『子育てをやり切ったな』と思えるよう、“わが子にとって、最も成長できる環境”という観点で学校を選んでいただけたらと思います」と結びました。

 入試については、中等部入試担当の遠藤実由喜先生が説明しました。2025年度の大きな変更点は、東大ジュニア80名、医科ジュニア80名、難関大ジュニア160名(内部進学者を含む)というコースごとに設けられていた定員が撤廃され、全コースの合計で320名(内部進学者を含む)となることです。出願時にそれぞれの入試でコースを選択しますが、出願後の変更はできないので注意が必要です。また、募集定員は第2回入試が80名に、第3回入試が20名にそれぞれ変更されます。適性型入試では質問シートを廃止します。1月25日の適性型の英語は5科目型と同じ問題ですが、25点の圧縮配点となります。詳しくは学校ホームページに掲載されている最新の募集要項をご確認ください。

イメージ写真 リニューアルされたコミュニティホール2001をはじめ、冷暖房完備のサクラアリーナや自然科学棟など、生徒たちの学びを後押しする施設が充実しています

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