受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

立教新座中学校

2024年6月17日(月)

「真理を探求する力」と「共に生きる力」を高め、グローバルリーダーの資質を育む

 立教大学の付属校は、かつて東京・池袋に中学校が、埼玉県新座市に高校があり、池袋の中学校を卒業した生徒は新座市の高校に進んでいました。2000年に池袋の中学校に高校が、新座の高校に中学校が併設され、2校の中高一貫校となりました。

 この日の立教新座中学校・高等学校の説明会は、同校のセントポールズ・スタジオで開催されました。冒頭、あいさつに立った校長の佐藤忠博先生は、「キリスト教に基づく人間教育を建学の精神に掲げている立教学院では、立教小学校、立教池袋中学校・高等学校、立教新座中学校・高等学校、立教大学の系列4校が個性を尊重し合い、縦にも横にも『つながる力』を大切にして一貫連携教育に取り組んでいます」と語りました。

 続いて、教育内容の説明は副校長の田中俊江先生が担当しました。立教学院では「テーマをもって真理を探求する力」と「共に生きる力」を育むことを共通の教育目標に掲げています。田中先生は、特に重視している「自由・自律」「グローバル教育」「リーダーシップ教育」について詳しく解説しました。

 まず、「自由・自律」については、生徒一人ひとりが自分の興味・関心を生かせるように、できるだけ多くの選択肢を示しているそうです。田中先生は「生徒自身が好きなものを自由に選び、選択した結果については自分で責任を取ります。トライ・アンド・エラーを繰り返しながら、自分の道を歩んでいけるように、我々教職員はそのサポートに全力を注いでいます」と述べました。

 グローバルリーダーに必要な資質を養うのが「グローバル教育」です。イギリスの公立高校コリヤーズ・カレッジに約4か月間留学する「ワンターム留学制度」(高2の希望者対象)、1年間の派遣留学、短期語学研修などのプログラムが充実しています。また、提携校からの短期留学生を受け入れており、生徒たちはバディやホストファミリーとして日常生活を共にしています。また、「リーダーシップ教育」では、「1人のカリスマがチームを引っ張るのではなく、メンバーそれぞれの特徴を全員が理解し、チームで成果を挙げていくようなリーダーシップを提唱し、学校生活のさまざまな場面でリーダー像を学ぶ機会を積極的に設けています」と強調しました。

 教科学習では、先取りではなく、内容の「深掘り」と「体験」を重視しています。苦手な科目・分野をつくらないよう、国語・数学・英語では少人数制授業や習熟度別授業を導入し、きめの細かい指導を行っています。一方で、高3の卒業研究論文執筆に向けてレポート課題が多く出されるとのことです。田中先生は「付属校だから楽ということはありません」と話します。

 施設や学習環境についても説明がありました。隣接する立教大学の新座キャンパスと合わせて、20万㎡の広大な敷地に最先端の設備が整う充実した環境のなか、生徒たちは伸び伸びと学校生活を送っています。科目ごとに専用教室が設置されているほか、図書館は約17万7000冊という豊富な蔵書数を誇り、休み時間や放課後になると生徒たちがそこで試験勉強やレポート作成に取り組む姿が見られるそうです。

 高3になると、1・2時限は約90講座のなかから好きな講座を選択でき、各自が自由に時間割を作成します。また、立教大学との高大連携プログラムも充実しており、高1では大学教員による特別授業を、高2・3では学部学科説明会などを実施します。高3では同大学の講義を聴講できる特別聴講生制度があり、所定の成績を収めると、高校・大学両方の卒業に必要な単位の一部として認められます。また、卒業生の約80%が立教大学に進学していますが、他大学進学を希望する生徒のためのクラスは高2から設けられ、そこでもていねいな指導を受けられるとのことです。田中先生は「ここは自由の学び舎です。やりたいこと、好きなことを見つけるための6年間だと思ってください」と語り、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 毎日の始業礼拝と終業礼拝、週1回の聖書の授業(中1)やチャペルアワー(中2以降)、など、キリスト教に触れる機会が日常的にあります

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