受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝国際中学校

2024年6月8日(土)

「世界標準の学び」と「確かな学力」をキーワードに世界と未来に貢献できる人材を育成

 2023年4月、創立120周年を迎えた東京女子学園は、芝国際中学校・高等学校に校名を変更し、共学校として新しく生まれ変わりました。「人の中なる人となれ」という理念を掲げ、海外のメソッドによる世界標準の学びを導入するとともに、早期から社会で活躍することを意識したカリキュラムを設け、生徒たちが将来、真の国際人として輝くための教育を実践しています。

 この日の説明会であいさつに立った校長の吉野明先生は、「本校では国際社会で活躍できる人材の育成をめざしており、生徒があらゆることに挑戦し、成長していくためのさまざまな環境を整えています。わたしたちの願いは、生徒一人ひとりが幸せな人生を送ることです。その幸せは周囲の人、さらには世界全体の幸せの上に成り立っています。生徒たちには多様な考えを持つ世界の人々と協働しながら社会に貢献し、より良い未来を切り開き、その先にある自分の幸せを実現してほしいと考えています」と力強く語りました。

 続いて、入試広報部長の川上武彦先生が、教育内容を説明しました。同校では文化祭や体育祭といった行事の企画、新しいクラブ活動の立ち上げなどは生徒が主導しています。「中学の修学旅行も、行き先の選定から旅行会社との折衝まで、一連のプロセスは生徒たちがアイデアを出し合い、議論やプレゼンテーションを重ねながら進めます」と川上先生は話します。

 こうして培った行動力や主体性を土台に、「世界標準の学び」を与え、「確かな学力」につなげていくのが同校の方針です。このうち「世界標準の学び」では、現代社会で求められる「テクノロジーの理解と情報収集力」「自らの頭で考えるチカラ」にポイントを置いた対話型の授業を展開し、議論の手法、課題を発見して解決する力、論理的思考力、プレゼンテーション力、コミュニケーション力といった実社会で役立つ力を高めていきます。なかでもアントレプレナーシップ(起業家精神)教育に力を注いでおり、生徒は中1からデザイン思考を学んで起業に必要なノウハウを習得します。さらに高校では、マーケティングの視点から課題への理解を深めてニーズを形にしていきます。川上先生は、「進化するAIの台頭によって数々の職業が淘汰されつつある世情を踏まえ、『それならば自分で起業すればいい』と考えて導入した授業です。物事をはじめから『できない』とあきらめるのではなく、『どうしたらできるか』考えようと伝えたいのです」と強調しました。また、STEAM教育にも重点を置いています。バーチャル空間での授業など、最先端技術を駆使して生徒の探究心を刺激し、理系分野への興味を引き出しています。加えて、グローバル教育が充実しているのも同校の魅力です。オーストラリア・タスマニアでの研修や、2週間で100時間の英語学習に挑むセブ島英語合宿など、多彩な海外研修・留学プログラムがあります。「中高の6年間に一度は海外に行き、現地の空気や雰囲気を感じてほしいと考えています。渡航先で友人ができる経験も、将来に向けて大きな力になることでしょう」と川上先生は話します。

 一方、「確かな学力」を養成するために、知識を広くインプットする日本式の教育も否定せず、個別最適化されたチェック&フォロー体制や校内予備校などの学習支援システムを充実させています。また、英語の授業は中学が週7コマ、高校が週11コマ(選択を含む)と、標準より多く設定しています。その結果、GTEC®では高校生の5人に1人が東京大学合格レベルといわれる1000点以上を達成し、そのうち2人が1280点満点というスコアを出しています。進路指導については、国内難関大学に対応するとともに、海外大学への推薦制度も整えています。

 最後に、2025年度入試について案内があり、2月1日午前・午後、2日午後、3日午後に加えて、5日午後にも入試を実施することが発表されました。川上先生は「受験で挫折しかけた心を支えるのは、ご家族から受けた愛情の記憶です。どうぞお子さんの力の源になってあげてください」とアドバイスを送り、説明会を終えました。

イメージ写真 探究・協働・創造をテーマにした地上12階建ての校舎「アルカディア」。屋上には周辺の景色を見渡せる運動場もあります

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