受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学第三中学校

2024年5月18日(土)

「勉強・行事・部活」に励み、時代の変化に対応できる学力を身につける

 全国に26校ある日本大学の付属中高・中等教育学校のうち、中学のある学校(中等教育学校を含む)は16校です。そのうちの1校である日本大学第三中学校は1929年に日本大学赤坂中学校として創立され、1946年に日大から経営上独立した特別付属校です。町田市の現校地に移転したのは1976年です。なお、日大には、特別付属校のほかに正付属校と準付属校がありますが、いずれの学校も内部進学枠に差はなく、9割程度の生徒は被推薦権を得られます。同校からは日大への被推薦権を確保したうえで他大学をめざすこともでき、毎年、卒業生の4割ほどが国公立大学や日大以外の私立大学に進学しています。

 オンライン説明会の冒頭、教頭の佐々木祐輔先生が、「明・正・強」という建学の精神を紹介しました。創立以来、90年以上も受け継がれているこのことばは、「明確に正義を貫く強い意志」を意味し、同校の教育の基本方針に据えられています。また、佐々木先生は実践目標に「勉強・行事・部活」の3本柱を掲げ、「これらすべてをがんばりたいという生徒に入学していただきたい」と話しました。

 近年、同校が特に力を入れているのが、探究学習・ICT教育・グローバル教育です。生成AIが台頭してくるこれからの時代に求められる能力として、「自分の頭で考え、判断する能力」「可能性を広げる幅広い能力」「情報を活用し、正しく選択できる能力」が挙げられ、それらの力を伸ばすための取り組みに重点を置いていることが伝えられました。

 たとえば、数学・英語ではチーム・ティーチングを導入し、ICTを活用しながら生徒たちが主体性を伸ばせるような授業を行っています。生徒全員にタブレット端末を貸与し、学校内にシステムエンジニアを常駐させるなど、ハード面も整えています。グローバル教育では、英語の資格の取得を奨励しています。また、初心者レベルの生徒を対象に、中1~3の夏休みに短期集中型で英語を学ぶ校内語学研修も実施されます。そのほか、指名・希望制の講座も豊富です。「基礎の徹底」を重視する方針のため、先取り学習は中学の3年間では行いません。佐々木先生は「生徒全員が中学の学習内容をしっかりと身につけられるようにするのが、本校の目標です」と述べました。

 一方、他大学への進学など、より高い目標を持つ意欲的な生徒のために、中3の全6クラスのうち1クラスは選抜クラスとなっています。高校では10クラスのうち2クラスが特進クラスとなるそうです。生徒は始業前や放課後に、職員室脇の机や学習室でいつでも自習や質問ができる環境です。佐々木先生は「本校では生徒が職員室に自由に出入りできます。先生も中高6年間、持ち上がりですので、先生と生徒との距離が近いのです」と胸を張ります。

 今年5月には、同校の総合グラウンドが人工芝になりました。多くの自習スペースが設けられた図書室、冷暖房完備の体育館、25メートル×8コースの温水プール、1階にカフェテリアスペースが設けられた女子部室棟など、充実した環境の下、文武両道を実践する生徒が多いのが特徴です。クラブ加入率は約85%にのぼりますが、特に体育系の部は強豪ぞろいで、たとえば高校硬式野球部からは何人ものプロ野球選手を輩出しています。文化系の団体の活動も盛んで、吹奏楽部や放送部などは全国大会の常連です。

 最後に、佐々木先生は「本校は日本大学の付属校ですが、他大学への進学も奨励されています。広い校舎や最新のICT環境に自信があります。まずは、本校を訪れて、学校の雰囲気や生徒の様子をご自身で確かめてください。学校見学は予約の必要がなく、マイカーでの来校も可能ですので、気軽においでください」と呼び掛け、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 季節の移ろいを感じられる開放的な教室棟が特徴。生徒たちは15万㎡という都内屈指の広さを誇る緑豊かなキャンパスで、学習やクラブ活動に伸び伸びと打ち込んでいます

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