受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

渋谷教育学園渋谷中学校

2024年5月15日(水)

三つの教育目標を実践し
国際社会で活躍できる力を育成

 渋谷教育学園渋谷中学高等学校は、国内の難関大学だけではなく、海外の名門大学にも多数の進学者を輩出している首都圏有数の共学の進学校です。この日の説明会は学校紹介動画から始まり、「『自調自考』の力を伸ばす」「国際人としての資質を養う」「高い倫理感を育てる」という三つの教育目標が紹介されました。

 続いて、あいさつに立った学園長の田村哲夫先生は、「本校の教育目標は、これから生徒たちが出ていくであろう、社会のニーズを反映しています。近年は海外の名門大学への進学者も増えており、多様性を受け入れ、国際社会で生きる生徒を育てる教育環境が整ってきたと感じています」と話しました。「うそをつかない」「思いやりがある」といった、ことばや国籍の壁を超えて信頼を築くための共通のモラルや豊かな心も大事にしています。教育の根幹となる「自調自考」については、「自分がどういう人間かを考える“自己認識”のことです」と述べ、一人ひとりに異なる価値があることにみずから気づき、それを培っていく大切さを強調しました。

 開校以来、毎年、6学年で各5回の「学園長講話」(2021年度までは「校長講話」)を実施していることも特徴の一つです。講話では、社会・文化・科学技術などの幅広いテーマの問いが投げ掛けられ、生徒が「自調自考」する機会となっています。

学校生活のなかで国際理解を促進し
生徒たちの可能性を広げる

 次に、校長の高際伊都子先生から国際理解教育に焦点を当てた教育内容の説明がありました。同校では、6年間を2年ずつの3ブロックに分け、シラバス(学習計画図)を活用した中高一貫教育を行っています。ホームルームクラスには海外在留経験を持つ生徒がたくさんいるため、日常生活のなかでお互いに学び合い、国際的な視野も広がります。英語は、Aブロック(中1・2)では帰国生の取り出し授業が実施されます。中3になると、ネイティブ教員が主導する「帰国英語」のほか、「英語コース」「一般コース」が設置されます。いずれも少人数制で授業を展開します。「『英語コース』はネイティブ教員がかかわる割合が『一般コース』より大きいものの、受験や進路とは関係なく、自分の時間を英語に使いたい人のための希望制クラスです。設定は高2までですが、さらに英語で学びたい生徒は、高3から『帰国英語』のクラスに入ることも可能です」と高際先生は話します。

 希望者を対象に行う海外研修は、中3でのオーストラリア研修に加え、高校ではアメリカ、イギリス、シンガポール、ベトナム、インドでの研修がそれぞれあります。今年は高2の修学旅行先として、5年ぶりに中国が選択できるようになるそうです。

 生徒が目標としている大学は、国公立大学が7割、私立大学が2割、海外大学が1割となっていることから、海外大学への進学をサポートするプログラムも充実しています。高際先生は「本校には、生徒たちの新しいチャレンジを後押しする体制が整っています」と結びました。

イメージ写真 「自調自考」の取り組みとして、授業の開始や終了のチャイムを鳴らさずに生徒自身が時間管理をする「ノーチャイム方式」を採用しています

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