受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

佼成学園女子中学校

2024年5月20日(月)

2025年度より中学は「グローバルコース」「リベラルアーツコース」の2コース制に

 佼成学園女子中学高等学校は、法華経(ほけきょう)の精神に基づいた「心身一如の円満な人格を持った 平和社会の繁栄に貢献できる人間を育成する」という建学の精神を掲げ、高い人間力を養う教育に取り組んでいます。

 オンライン説明会の冒頭、校長の榎並紳吉先生は、「本校では、円満な人間関係づくりを大切にし、笑顔あふれる明るく楽しい学校をめざしています」と述べ、榎並先生自身も毎朝校門前に立ち、生徒一人ひとりに声掛けするなど、笑顔でコミュニケーションを取っていることを紹介しました。同校は宗教法人立正佼成会を母体としていますが、宗教教育は行っていません。榎並先生は「これからの社会で活躍するためには、主体性やチャレンジ精神が必要です。本校を、失敗を恐れずに安心して何度でも挑戦できる場所にしたいと思います。今後は、系列の男子校『佼成学園中学校・高等学校』との交流をさらに深め、両校の生徒が刺激を与え合いながら成長できるようにしていきたいとも考えています」と熱意を込めて語りました。

 次に、広報部長の楓淳一郎先生が登壇し、この4月に青山学院大学に進学した卒業生との対話形式で教育内容を説明しました。

 大きな変更点として挙げられたのは、来年4月から中学で2コース制がスタートすることです。新設される1クラスの「グローバルコース」では、「語学×体験×探究」を軸に、中学の段階から語学力と国際的素養を高める新しいプログラムが展開され、残る2クラスの「リベラルアーツコース」も、従来の教育内容を見直してアップデートする予定です。楓先生は、「どちらのコースからも、高校の4コースすべてに内部進学することができます」と伝えました。

 同校の教育の四つの強みは「英語」「グローバル」「探究学習」「進路支援」です。中学の英語には、日本人教員とネイティブ教員がきめ細やかに指導する少人数の習熟度別授業を取り入れ、音楽と美術をネイティブ教員からオールイングリッシュで教わる「イマージョン教育」も行われています。これらの学習の成果を実践するために、中3の3学期には1週間の全員参加のニュージーランド修学旅行があり、希望者は現地に残って2か月間の「中期留学」を体験することも可能です。

 高校になると、ニュージーランドに1年間留学する「留学コース」、タイでのフィールドワークを経験して英語の論文執筆に取り組む「スーパーグローバルコース」、国公立大や難関私立大を目標とする「特進コース」、学習とクラブ活動の両立を図る「進学コース」の4コースに分かれて希望の進路をめざします。楓先生は「留学コース以外の3コースでも全員参加の海外研修に加え、希望制の1か月の短期留学が設定されています。どのコースにも、英語教育とグローバル教育が標準装備されているといえるでしょう」と話します。

 英単語学習アプリを活用して個人やクラス対抗で競い合う年2回の「英検®まつり」も、同校の特色ある取り組みです。中高一貫生は6年間で英語力を大きく伸ばし、2023年までの5年間では、その約4割が英検®準1級以上を取得して高校を卒業しているそうです。

 探究学習は、学年やコースに合わせてステップアップし、その集大成として高2で研究論文を書き上げます。また、毎年3月には、全学年が参加して1年間にわたる探究活動の成果を発表する「Presentation Day ~知の発展~」が開催されています。

 進路支援にも力を入れ、放課後には予備校講師を招いて学習する「校内予備校」を開設し、学校内で受験勉強が完結できる体制を整えています。楓先生は、「独りではつらい受験勉強の道のりも、教員や卒業生チューター、外部の講師などが寄り添い、共に乗り越えていきます」と話しました。

 2025年度の中学入試の詳細は、ホームページで順次発表されるとのことです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 2025年4月、英語とグローバル教育に特化した「グローバルコース」と、探究学習とサイエンスを軸にした「リベラルアーツコース」に中学校が再編成されます

www.girls.kosei.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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