受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立武蔵高等学校附属中学校

2023年9月7日(木)

自主自律の気風を重んじる校風の下、「地球学」で教科横断的な探究活動に取り組む

 東京都武蔵野市にある都立武蔵高等学校附属中学校は、前身の東京府立第十三高等女学校の設置から数えて80年以上の歴史を持つ伝統校です。2008年に附属中学校が開設されて中高一貫教育校となり、2021年度からは高校募集が停止されて6年制の完全中高一貫校へと移行しました。

 この日、オンラインで開催された説明会で統括校長の南和男先生は、「本校は教育目標として、『豊かな知性と感性』『健康な心と体』『向上進取(こうじょうしんしゅ)の精神』の三つを掲げていますが、創立以来、ずっと受け継がれてきたのが『向上進取の精神』です。自主自律の気風を重んじる伝統の校風の下、国際社会に貢献できる知性豊かなリーダーの育成をめざしています」と述べました。

 続いて、教育内容の紹介に移りました。同校では国語・数学・英語・理科・社会をバランスよく学ぶとともに、中学段階から高校の内容を取り入れた発展的な学習に取り組み、難関大学に進学できる高い学力を養成しています。2022年度からは平日の時間割が45分×7コマとなり、土曜日には模擬試験、各種講習、検定対策学習、自由課題の個人研究、部活動などを行っています。「授業は週5日制ですが、1日7コマで、それが39週あります。このほうが、土曜日も授業を実施するよりも多くの授業時間が確保できるというメリットがあります」と南先生は話します。

 続いて、同校独自の「地球学」について説明しました。これは、「地球の視点から物事を見る」ことをモットーに、「総合的な学習の時間」に行う週2時間ほどの授業で、人類が直面する地球規模の課題を自分事として捉え、仮説を立てて解決策を考える探究活動です。中1から高1までの4年間は体系的なカリキュラムに基づいて学びます。中1は基礎講座、中2は発展講座、中3は応用講座と位置づけ、尾瀬サマーキャンプ(中1)、結い(農業)体験学習(中2)、修学旅行(中3)といった学校行事ともあわせて、SDGs(持続可能な開発目標)と関連したグループ研究・発表などに取り組みます。また、中3では、生徒が世界各国の大使になり、「海洋プラスチック問題」「気候変動問題」などを議論する「模擬国際連合」も実施して、幅広い視野と表現力を培います。高1では、「個人課題研究」の集大成として、英語による論文執筆に取り掛かります。こうした活動を紹介した南先生は、「他者と協働しながら主体的・対話的な学びに取り組む『地球学』で身につけた力は、大学入試はもちろん、その先の人生を生き抜く力にもつながっていきます」と強調しました。

 英語教育や理数教育にも力を入れています。「TOKYO GLOBAL GATEWAY体験学習」(中3)、オーストラリア語学研修(高1)、海外の英会話講師とマンツーマンで会話をするオンライン英会話(高2)など、身につけた英語力をアウトプットする経験を重ね、表現力を鍛えていきます。英検®の受検も奨励しており、2021年度の中3生は3人に1人が2級以上を取得したそうです。理数分野でも、2023年は国際数学オリンピック日本大会で金メダル、日本生物学オリンピックで銀賞といった実績が出ています。このように、さまざまな学術系コンテストをめざしながら得意分野を磨く活動も盛んです。

 進路指導については、「自学自習」「自主自律」をモットーに、キャリアデザインに基づいた計画的・継続的な指導によって、社会に貢献できる力を育てています。「朝読書」や、チューターがサポートする放課後の「勉強会」でみずから学ぶ力を育てるとともに、多種多彩なワークショップや講演会などで興味・関心の幅を広げます。高1の「スプリングセミナー」では予習・復習の方法や、ノートのまとめ方などを確認して主体的な学習姿勢を養います。その成果は大学合格実績にも表れ、2023年春の既卒生を含めた合格者数は東京大学9名、一橋大学10名、東京工業大学7名、京都大学2名、国公立大学医学部医学科4名などとなっています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 JR・西武多摩川線「武蔵境」駅から徒歩10分。開放感あふれる体育館、屋上のプール、広大な多目的グラウンドなど運動設備も充実しており、部活動も盛んです

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