受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

栄東中学校

2023年6月26日(月)

アクティブ・ラーニングを教育の軸として、確かな学力と豊かな人間性を育む

 栄東中学・高等学校は、確かな学力形成と豊かな人間形成の両立をめざす進学校です。1月に実施される中学入試には、例年首都圏を中心に1万人を超える志願者が集まり、2023年は延べ応募者数が過去最多の1万3842人となりました。難関国公立大学や医学部医学科に毎年多くの合格者を輩出しているのも特徴です。2023年春には東京大学13名、国公立大学に215名、医学部医学科に108名が合格しました。

 説明会の冒頭、校長の田中淳子先生は、「17年前、本校は早稲田大学や慶應義塾大学の文系学部に多くの進学者を輩出していました。しかし、文系だけを得意とする学校は時代に取り残されると、初代理事長は当時から予測していたのです。そこで理系の教員を多く採用し、カリキュラムも国公立型・理系型に改編していきました。それが現在の本校の姿につながっています」と話しました。また、当時から主体的に課題研究などに取り組むアクティブ・ラーニング(AL)を実践していたことも紹介し、ALの実践例として、自身が指導する中1の英語授業の動画が流されました。ここで田中先生は、積極的に英語で発言する生徒の様子を伝えながらも、「入学後、英語は一から学べるので、小学校では国語力をつけて、読解力や思考力を磨くことが大切です。国語を通して『知識を知恵に変える力』を身につければ、それは英語にも必ず役立ちます」と、国語の重要性を強調しました。

 続いて、テレビ番組で同校が密着取材を受けたときの様子が紹介されました。温水プールや天然芝の総合グラウンドをはじめとする充実した施設があること、「最年少の15歳で行政書士試験に合格した生徒」「世界ジュニア選手権大会女子200m背泳ぎで金メダルを獲得した生徒」など傑出した個性の持ち主がたくさんいることを、映像を通してアピールしました。

 次に、学校生活全般について、入試広報センターの稲田昭彦先生が説明しました。同校では基礎をしっかり定着させたうえで、課題研究やグループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションといったALを実践するという方針です。たとえば、中2での校外ALは事前学習をしてから京都を訪れ、現地調査で歴史や文化の理解を深めるものですが、京都では留学生への観光案内にも取り組みます。また、オーストラリアを訪れる中3の修学旅行では、ファームステイをしながら現地の提携校で英語によるディスカッションを体験します。そのほかにも、卒業生や保護者に職業について話を聞く「ジョブ・コンテンツ」、それをもとに「20年後の履歴書」を作成する「キャリアAL」など、さまざまなプログラムがあります。

 部活動が盛んなことも魅力の一つです。全国レベルで活躍するクイズ研究部やコーラス部、文化祭で約20種類の実験を披露する理科研究部など、多彩なクラブが活発に活動しています。また、脚本から歌・演技・装飾までをすべて生徒自身が手がけている、ミュージカルの有志団体『ハルモニア劇団』も文化祭などで注目されています。こうした活動もすべてアクティブ・ラーニングの一環であり、生徒の成長につながっているそうです。

 最後に、入試広報センター長の井上和明先生より、入試について説明がありました。2024年度も昨年度と同様に、A日程入試は1月10日と11日に分け、3会場を使用して行う予定です。詳しい情報は7月中に学校ホームページなどで発表するとのことでした。井上先生は「複数回受験者には優遇措置があります。A日程で不合格になった方は、B日程(1月16日)の試験で30点加算されるので、本校を第一志望とする方はぜひ複数回受験を検討してみてください」と締めくくりました。

イメージ写真 最寄り駅のJR「東大宮」駅からは徒歩約8分。東海道線や横須賀線の電車が湘南新宿ラインまたは上野東京ライン経由で宇都宮線に直通するため、神奈川県方面からの通学も可能です

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